「絶望」が「恩寵」に変わる時

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「絶望」が「恩寵」に変わる時

2015-07-30

夫の癌は、今どうなっているのでしょうか?
ある医師は「完治した、再発もない」と言ったし、
ある医師は「再発はしていません」と言うだけ。
まったくわかりません。
きっと誰にもわからないのでしょう。


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癌になると、治癒に向けてのあれこれもたいへんですが、
お金のことも厳しくなってきます。
夫も私もそれぞれ自分の治療院を持つ自営業。
夫は、癌になる前の1/5以下の売り上げになってしまいました。
これは、やればやるだけ赤字になっているということです。
患者さんたちに見捨てられたような悲しみ、
毎月、毎日のお金のやりくり・・・
いつ治療院をたたもうか、という考えが去来します。
自宅も賃貸なので追い出されるかもしれないし、
もう生活保護しか手はないかも、なんて考えます。
人生には、どうやってもうまくいかない時がやってきます。
嵐の大海でもみくちゃにされる小舟のように。
ただただ耐えるしかない時が、
誰にでもやってくると私は思うのです。
夫も私も、「死」を意識しました。
死んだほうが楽だという気持ちがよくわかりました。
涙を見せたことがほとんどない夫が、
声をころして泣きました。
切ない切ない「音」でした。
「僕は、、、君の幸せを奪ってしまった。
僕は大切な君を幸せにできなかったんだ。」
私は、夫を責めました。
これは意識的に責めたのです。
夫の心の奥底には、深い悲しみがあります。
しかし夫はどうやっても、それを出すことが出来ずにいました。
今までの人生は、「悲しみ」を「怒り」で
誤魔化してきたのです。
本当の悲しみ、切なさ、自分は無力だという事実。
これを認めたら、生きてはいけなかったのです。
だから、「怒り」続けたのでした。
そして、悪性脳腫瘍になってしまったのです。
私は気付いていました。
夫はまだ、本当には癒されていない。
夫は自分を許していない、自分を受け入れていない。
完全に癒されるには、悲しみや苦しみを
全部さらけ出すことが重要なのです。
これは、愛や優しさだけでは無理な場合もあるのです。
時には「ムチ」が必要かもしれません。
(癌とは、「愛のムチ」かもしれませんね)
夫の心を開くことができるのは、私しかいません。
それが、私たち夫婦の今生の課題でしょう。
だから・・・賭けに出たのです。
優しくすることではなく、わざと夫を責め続けました。
絶望の淵に追いやりました。
夫の悲しみが切ない「音」となって漏れ出ました。
死のうか・・・
その時でした。
「白い光が降りてくる!」
夫が言いました。
「白い光が、こういう太さで降りてくる!」
真っ暗の部屋で、夫が叫びました。
「光が、、光が、、死んではいけないと言っている!」
私には、何も見えません。
しかし、夫の声はあきらかに先ほどまでの
苦しみのトーンではなくなりました。
「ありがとう・・・ありがとう・・・
ありがとうございます、ありがとうございます。
ありがとうございます。ありがとうございます。」
夫は、ただただ繰り返すだけです。
一体何が起こっているのでしょうか?
「神様やご先祖様は、そのまま祀り続けなさい。
そして、私(白い光)に繋がり続けていなさい。
私に繋がり続けていることが重要です。
病気も繋がり続けていれば大丈夫です。
と、言っている。」
「さっきまでお腹が痛かったけど、消えた。
君の右手も治るよ。」と言って、
私の固くなった右手を優しく包んでくれました。
鈍感な私でも、そのエネルギーがじーんと伝わってきます。
身内だからこその「荒療治」でした。
崖っぷちまで追い込んで、夫の鎧を砕き、
「悲しみ」を解放させました。
「押し殺していた悲しみを解放したから、
光と繋がれたんだね。ありがとう。」
夫の涙は、喜びの涙に変わっていました。
この不思議な話を書くことにためらいもありました。
信じてもらえなくてもいいのです。
「陰極まれば、陽になる」
体験を感じきることが、鍵でした。
「絶望」に思いっきり身をまかせる時、次の扉が開かれる。
そんなこともあるということを、シェアしたかったのです。


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