「君をひとりにはしない」

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「君をひとりにはしない」

2019-03-19

深~い変容のお手伝い!
潜在意識とからだ大好き福井てるこです

 

今朝も夫が転んでしまいました。元々、赤ちゃんの時の怪我が原因で右片麻痺の夫ですが、右の悪性脳腫瘍になってから左足も不安定になってしまいました。目も半盲と4分の1盲になりました。筋肉も衰え、上手く歩けなくなってきました。だから、階段が苦手になり、平らなところもすり足でしか歩けなくなってしまいました。バランスが悪いのでよく転んでしまうのです。

こんな時、私の心の中には言いようのない気持ちが生まれます。(ハァ・・・・)この気持ちを翻訳するなら「なんて私は不幸なんだろう」がいちばんピッタリくるような気がします。みじめで哀れな気持ちです。やせ細り、すぐよろけてしまう夫。認知も下がり、妙にしつこくなり、くだらないことにこだわる夫。自分の兄弟や親戚に電話しては「迷惑だ」と言われ絶縁された夫。1枚しかない布団にたっぷりとおしっこを漏らしてしまう夫。なんでどうして私はこんな夫を持ってしまったんだろう。そう考えると悲しみを通り越して怒りが湧き、そして絶望と諦めの境地になります。つまり非二元を勉強しているくせに、一瞬のうちに「悲劇のヒロイン」という解釈のドラマに巻き込まれてしまうのです。

 

 

しかし・・・これを望んだのは私なのです。夫が2012年に悪性脳腫瘍を宣告され手術した時、私は近所の神社で祈りました。『どうか夫を助けてください』と。その時ふと(夫は今までのような頼れる夫ではなくなり認知症のようになり、私が一生面倒をみていかなくてはならないかも!)と浮かびました。私はそのビジョンをブルブルッと払いのけました。『いやいや、もしそうなってもかまわない、どうなっても私が面倒をみていきますから!』と神様に約束したのです。

それがこんなにたいへんな道だったとは想像できませんでした。何度死のうと思ったことかわかりません。神社で見たのは想像ではなかったのです。私はその時未来を見たのです。ちなみに、夫が大変な病気になることも結婚した時に知っていました。新婚のある日、夫の寝顔を見ていると死に顔になり(ああ、夫と死別した時に私の本当の人生が始まるのだ!)と直感が来たのです。だから、夫に完治無しと言われる悪性脳腫瘍が宣告された時、(ああ、やっぱり来たか・・・)と思ったのです。そしてまた、私は子どもの頃からなぜだかわからないけれど、宇宙にこう祈っていたのです。『私はこの世界には目には見えない秘密があることを知っています。誰でも死ぬ時にはその秘密がわかるようになっているのでしょう。だけどそれでは遅いのです。人生の最後に秘密がわかっても手遅れなのです。だから、私には人生の半ばにわかるようにしてください。そして残りの人生は秘密を知った上で生きたいのです。』と。

隅から隅まで運命は決まっているとは思えませんが、私の場合に限ってはいくつかの大きな出来事は決まっていたように感じます。いや、自分で決めてきたと言ったほうが正しいでしょう。ですから、きわめて順調にやっています。自分の意図通りなのです(笑)そして、夫もきっときわめて順調なのです。いろんな記憶が薄れつつある夫ですが、先日こう言っていました。「僕はずっと怒りが手放せなかったんだ。それが脳腫瘍になったら怒りなんてなくなっちゃったんだよ。」

片麻痺で吃音だった夫は、子どもの頃から強いコンプレックスを持って生きていました。けんかっ早くてすぐキレる人だったのです。それが病気で元気がなくなったというのもありますが、驚くほど温和になりました。どれだけ努力しても手放せなかった怒りを解放したのは悪性脳腫瘍だったのです。夫は短気な自分をなんとか修正しようとしていた半生とまったく怒りがなくなってしまった半生と二回分人生をやっているようにも見えます。今は私のために生きていると言います。「君をひとりにしないって約束しただろ。だから頑張って生きているんだよ。」

そうなんです。脳腫瘍を告知された時、私は狂ったように泣きました。「私を置いていかないで!独りにしないで!あなたが死んだら私も死ぬから!」私のあまりの取り乱しように、夫は決意したのでしょう。絶対死なない、と。だから、おしっこを漏らしても、転んでもどうあっても生きているのです。これは私のせいなのです。そして私を愛するがゆえのことなのです。祈りは叶ってしまうのです、良くも悪くも。

そして最近、夫はこうもいっています。「僕の肉体が死んで天国に行ったら、僕は向こうでログハウスを建てるんだ。君の家も隣に建てておいてあげる・・・そして、君は家族がいなくなって一人にはなるかもしれないけれど、独りぼっちにはならないよ。一人と独りぼっちは違うからね。君の周りにはいつも誰かがいるから大丈夫だよ。」運命というもの構造がどうなっているのか、私にはわかりません。でも少なくとも私たち夫婦にとっては運命は受容するものです。それが平穏に近づく道だと私は知っています。


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