モンチッチ、箱の外に出る。

あるところにモンチッチが住んでいました。彼はそこそこ自分の人生(猿生?)に満足していました。必要なものは揃っているし、(他のモンチッチたちも、まぁこんなもんだろう。)と思っていたのです。

 

 

しかしある時、何がきっかけだったのかモンチッチは気づいてしまったのです。(なんとなく、この世界は狭いような息苦しいような気がする・・・)そうです。モンチッチは生まれてからずう~っとある箱の中に入っていたのです。それは自分の知っている世界でした。慣れている世界、惰性の世界、自分の常識の範囲の世界でした。昨日までは平気だったのに、今はなぜか違和感を感じてしまうのです。

(なんか、この世界は変だ。僕には合わない。もっと違う何かがどこかにあるような気がする・・・)モンチッチはそれを探しに行きたいような、このまま留まりたいような、もんもんとした日々を過ごしました。

 

 

そして・・・
ついにモンチッチは内なる衝動にかられ、これまで自分の世界だと思っていた場所を飛び出しました。これはとても勇気のいることでした。しかし必然でもありました。子どもが成長したら今まで着ていた服が窮屈になってしまうようなことでした。そうやって彼は、すべて想定内の安全な場所から想定外の未知の世界へ踏み出したのです。

 

 

ところが、外の世界はあまりに広すぎたのです。(恐い!ここは知らないことばかりだ!また元の世界に戻りたい~。)当たり前ですが、モンチッチは新しい広い世界のすべてをすぐには受け止めることは出来ませんでした。しかし、彼はまるでエスカレーターに乗ったかのように成長の道に踏み込んでしまったのです。もう後戻りすることは不可能です。彼は少しずつ少しずつ自分の許容を広げていきました。

 

 

モンチッチは自分の枠を広げ、様々なものを受け入れ始めました。今まで見たこともない奇妙な人たちにも出会いました。彼は、自分にはなかったもの、知らなかったものを受け入れることが少しずつ上手になっていったのです。

つづく・・・

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。