人生の秘密

こんにちは、福井てるこです。

今、梯谷先生の言葉で病気をやめる心理技術の講座のアシスタントに入っています。この16期は8月8日(夫が亡くなってすぐ!)から始まったのですが、アシスタントに申し込んでおいて本当に良かったなと思っています(もちろん、これも必然ですが!)。今回はコロナの時期でもあり、実際の受講生が少なくアシスタントの私も毎回セッションをしたりしてもらったりしているのです。2016年に初めて受講してから、これで4回受講していることになります。今回は深いところに隠れていた、原因もわからないような悲しみや罪悪感がどんどん解消されています。といっても、自分でも我を忘れるような激しい慟哭が湧いてくるので・・お相手の方もびっくりされているでしょうが・・間違いなく、この人生のものではない悲しみと罪悪感までもが解放されています。そして、集合的無意識のもの(つまり、私自身のものではなかった)であるお金に対する固い信じ込みも外れました(というか、自分のものではなかった、それは幻だったということがハッキリとわかりました)。安全な場で心を癒す機会を持てていますので、皆様どうかご安心くださいませ。

 

 

さて、「秘密」ですが・・・私は子どもの頃からこの世界には秘密があると思っていました。目に見えるこの現実だけではないはずだと何の根拠もなかったのですが、知っていたのです。何か重大なものがあるのに私はまだそれに気づいていないし、どうやら大人になったからといって自動的に気づくものではないのだと、気づいていたのです。そして、祈っていました。「死ぬ時には誰でもその秘密を知ることが出来るのでしょう。でも、それでは遅いのです。生きているうちに・・人生の半ばくらいにはその秘密を知りたいのです。そして、残りの後半生はその秘密を知ってそれを使って生きていきたいのです。」と、神とも宇宙ともつかない大いなるものに祈っていた変わった子どもでした。なので、演劇の道に進んだり、心理学や精神世界の探求にも邁進してきたのでしょう。

その秘密とは、今思えば命についてでした。この言い方も抽象的ですが、人間(人間に限らずですが)は、死によって本当に無になってしまうのか、ではどうして生まれてくるのか、どうせ無になるのに何で生まれてくるのか・・子どもなので上手く言葉には出来なかったのですが、そんなようなことをいつも考えている子どもでした。

 

 

今回、夫が風呂で突然溺死する前日に「君のお父さんから夫婦の関係は終わっていいという許可が出たよ」というメールをもらったことはブログ「夫が旅立ちました。」に詳しく書きましたが、その後夫からのメッセージ(チャネリング)で真実を聞かされたのです。亡くなった私の父は、私が厳しい軍人のような心を持っていてそれを軍子と呼んでいました。それは生前に夫のチャネリングで耳にタコが出来るほど聞かされていました。私の名前は輝子という字を書くのですが、「輝という字の光が無くなっていて軍になっている」というのです。それを「てるこが本当に輝子になるまでは、小太郎との夫婦の関係をやめてはいけない、光が戻って来て輝子になったら離婚してもいいとお父さんが言っている」とたびたび夫から伝えられていました。そして・・・許可が下りた翌日、夫は風呂で亡くなったというわけなのです。しかし、Kさんのチャネリングによれば「輝子になったから小太郎さんが逝ったのではなくて、小太郎さんが逝ったから輝子になったんだ」ということだったのです。

これは・・本当にそうだと思います。この私がこれほどの感謝の気持ちを抱けるようになるとは想像もつきませんでした。感謝のバイブレーションがハートからいくらでも湧き出てくるのです。これを・・夫が生きているうちに実感出来ていたら良かったのですが・・それは全く無理だったでしょう。やはり恋人を突然亡くした友人が言いましたが・・この・・愛する人を失うという経験は素晴らしい人生の贈り物なのです。もちろん激しい痛みが付いてきます。でも、それはいつかは外れていきます。それが早いか遅いかだけの違いです。そして、不要な重い感情の解放のためには辛い出来事が必要なのだと思います。この痛みは経験した人でなければわからない痛みですが、感謝の意識を生で実感しているということのほうが私には重要だと思えてなりません。

 

 

今はこういう意識状態の私ですが、認知が下がり働くことが出来なくなった夫に対して疎ましく思ったことも数えきれずありました。「死んでもらったほうがいい」と何度思ったかしれません(こんなことを書くとなんてひどい人間だと思われるでしょうが、私は正直に伝えていきたいのです。もうカッコつけることは出来ません。そして、そのひどいと思う思考や感情は私が原因ではありません。あなたが思うならあなたの中に癒されていない思いやジャッジメントがあるのです)。しかし、何としても最後まで面倒を見ていくのだと思って頑張ってきた8年間でした。いつも心に葛藤がありました。それを死ぬも地獄生きるも地獄と表現していました。

実は8月の終わり、トーショー(市場さん)さんという方の素晴らしいセッションを受けることが出来ました。ハートキネシオロジーというものです。ZOOM越しに、彼が私の筋肉反射を取り(実際には触れてないんですよ!)、私の苦しみの場所や苦しみをあっという間に明らかにしてくれたのです。それはこういうことでした。怒り他の人への羨ましさの感情エネルギーが胸にありました。これは思考では「夫に死んでもらったほうが楽だ」でした。そして、右股関節に心細さの感情エネルギーがありました。この思考は「夫がすべてだ」でした。この相反する思いはまさに「夫が生き続けると大変だから嫌だし、死なれたら独りぼっちになってしまうのも辛いから嫌だ」という私の心境と一致していました。これらを、ハートの中に入り、何もなくなるまで感じ尽くしました。泣きました。思いっきり泣き続けました。本当に・・感情も思考もやっかいなものですが、それは私たちの本質ではありません。しかし、感情や思考で身動きがとれなくなっている人がほとんどなのです。

思い返せば・・夫が脳腫瘍になってからの最初の数年は私は犠牲者でした。それがいつしかフラットになり、何も出来なくなった迷惑をかける夫ではなく、ただの夫がいるように見えてきました。夫に対する見え方が変わってからは楽しい日々でした。このままの夫でいいからあと20年くらい生きてくれないかなと思っていました。結局、すべては私自身の傷(私はダメな人間、生きる価値がない、私は役立たず、私はバカ)を投影していただけでした。私自身が様々なセラピー(催眠療法、感情解放のタッピング、心理技術、アクセス・バーズ等)で自分を癒すことによって、夫との関係が変わっていきました。その傷が深いほど通常時間はかかりますが、道筋はわかっています。私が自ら歩いてきた道だからです。それなので皆様にも自信を持ってお勧めすることが出来るのです。

 

 

夫と出会ったのは22年前、夫の整体院(後に国家資格を取り、整骨院になりました)でした。私は患者でした。夫は子犬のように純粋な瞳で私を見つめました。(この人は私を好きなんだな)すぐわかりました。出会って4日後から一緒に暮らし始めました。夫は私にずっとこう言い続けました。「君にはもっと自分を大切にしてほしい。もっと自分を愛してほしい。僕が望むことはただそれだけ。」病気になってからの夫はこう言っていました。「僕が病気になったのは、君の怒りを解放するため、君の本当の優しさを引き出すため、だってさ~。」

君と出会った時、僕はすごいものを見つけたって思ったんだ。汚れているけれどダイヤモンドみたいに何かがキラッと光ったんだ。君は本当はみんなに与える人なんだよ。」出会った頃、夫は何度も何度も嬉しそうにこう話してくれました。

私はもう夫に話しかけることをやめました。魂の夫は私から去っていって、もうここにはいないからです。夫が去って行ったのは感情的な執着がないからだけでなく、夫が私のタフさを信頼しているからだとわかりました。私を本当に一人にすることが必要だったからです。夫(であった魂)は頑張って私のためを思って犠牲的に私から離れていったわけではないのです。ただ自然に・・この大きな流れに身をまかせて・・行っただけなのです・・。これから、私は私と歩く人生が始まります。自分を愛することしか私にやることはありません。

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。