一枚の葉っぱが手に入れば、宇宙全体が手に入ります。

大好きな日曜美術館を見ていました。
小倉遊亀のことを紹介していました。


小倉遊亀は、たいへん長命で、105歳で亡くなりました。
その遊亀が、師匠の安田から送られた言葉です。
「自分を出そうとしなくても、見た感じを逃さぬように心掛けてゆけば、その都度違う表現になって、
いつの間にか、一枚の葉っぱが手に入りますよ。
一枚の葉っぱが手に入ったら、宇宙全体が手に入ります。」
それを聞いた瞬間、私の何かが震えました。
一枚の葉っぱが手に入ったら、宇宙全体が手に入る・・・
その時、私の中に浮かんだ言葉は、
「大事じゃないものなんて、ないんだ。」でした。
私は本当に「見ている」のだろうか?
私は本当に「感じて」いるのだろうか?
今まで、ないがしろにしてきた日々、人、物、、、、
そこかしこに、実は宇宙が、、、、すべてがあったんじゃないか?
そんなふうに感じました。
単に、一生懸命生きましょうってことではないんです。
ここにも、そこにも、何か素晴らしいものがある、素晴らしいものがあったんだ、、、
そんな、驚きの気持ちでいっぱいになりました。
これは大事じゃないけど、あれは大事。
そういう区別はなくて、すべてのものに真実が、宇宙が宿っているような気がします。
東洋医学では、手首の脈で、体の調子を見ますが、
それは、部分に全体が現れているという、ホロン的な思想です。
同じく、足の裏で体全体がわかるというリフレクソロジーもそうですね。
すべてはつながって、関係し合っているんですね。
ある治療家の方は、家族を治療しても、患者本人が治るというようなことをおっしゃっていました。
わかります。だから、私も自分を癒しているんです。
まず自分自身を癒す行為が、家族である夫の体と心に大きな影響を与える、と知っているからです。
話が少し逸れたかもしれません。
部分が全体を表す、そして、全ては繋がっている、、、
今この瞬間、目の前にあるものを、人を、自分の心を、
大切に扱ってみると、何かが違ってくるような気がします。

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。