「今ここ」と、里芋。

今朝は、煮物を作りました。
私は里芋が大好きです。
里芋の皮を剥いている時ほど、真剣な時はないような気がします。
というのも、昔居酒屋でアルバイトをしていた時、
里芋の皮を剥いて指を切ってしまった苦い(痛い)思い出があるからです。


里芋の皮を剥いていると、何も考えていないことにふと気付きました。
あ?今何も考えていなかった!
(と、気付いた時は、気付いたことを考えています!)
また、しばらく皮剥きに没頭します。
あ?今何も考えていなかった!
すごーい!これが「今ここ、この瞬間にいる」なんだ!!!!
なんだか、ウキウキしてきました。
瞑想なんかしなくても、これやっていればいいんだ!
(里芋は、そんなに大量にはありませんが)
そう、そうなんです。
集中してやらないといけない時は「今、ここ」にいるんです。
そして、「今、ここ」にいたことを気付いた時は「今、ここ」にいません。
あはっ!なんだか楽しいぞ!
TM瞑想でいう、「純粋意識」に入っている時と同じ感覚です。
「今、ここ」というと、私は荒川静香さんを思い出します。
金メダルを取ったあのフィギュアスケートの演技。
あの瞬間瞬間が、まさに荒川静香さんの「今、ここ」のように見えました。
彼女は、冷静に明確に、まるでスローモーションのように、
自分の一挙手一投足を感じていたのだと思います。
「今、ここ」は、その人の最大の力を発揮するのです。
その時、過去にも未来にもいないのですから!
「今、ここ」というのは、真剣、没頭、集中、、そんな感じです。
登山家がナイフのような稜線を歩く時、まさに「今、ここ」でしょう。
一歩間違えれば命はない、そんな集中の極限がたまらないのだと思います。
以前、パニック障害の患者さんがいらっっしゃいました。
不安が不安を呼び(意識が未来や過去にいってしまうのです)、
日常生活が難しくなってしまうのです。
私は、お手玉を提案しました。
患者さんは?という顔でしたが、やっている時は不安を感じないということでした。
お手玉も、落とさないように集中していると、過去も未来も考えられないですから。
今のところ、私がいちばん「今、ここ」にいられるのは、里芋の皮むきです。
あなたの「今、ここ」は、何をしている時ですか?

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。