一瞬だけサヨナラです、また会えるから。

びわの葉温灸と催眠療法をやって下さっていた方が
お亡くなりになりました。癌の再発でした。
施術者と患者というより
初めてお会いしたときから、なぜか友人のような気がしました。
入院先の聖路加病院から電話を下さいました。
「福井さん、電話番号変わったんですか?」
(いいえ、変えてないですよ・・)
人は最期に近づくと、意識が朦朧となるようです。


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「もうダメです。来週にはホスピスに移るみたい。」
「会いたい・・・」
びわの葉温灸の気持ち良さに感動して下さっていました。
私の顔を見ると元気が出ると言って下さっていました。
でも、私の力の及ぶものではありませんでした。
お見舞いに行こうと思いつつ、
風邪をひいてしまいました。
(これは、一体どういうこと?)
早く伺わないと・・・
お電話から1週間くらいたったある日の早朝、
不思議な夢を見ました。
暗い水のプールがあります。
かなり広く、深そうです。
ふと見ると、その患者さんがスクール水着で
プールに入っています。
私は、そのプールの深さがどれくらいあるかわからず
入れずに躊躇しています。
その方は言います。
「大丈夫、大丈夫」
恐る恐る入ってみると、やはり底に足はつきません。
その方に腕を取ってもらい、
びくびくしながら水の中を移動していきました。
目覚めて、亡くなったかもしれないと思いました。
やはり、昼前にお嬢さんからメールが来ました。
「夕べ亡くなりました」と。
(お見舞いに行けずに申しわけなかった・・・)
以前の私なら、焼けつくすほど自分を責めていたでしょう。
でも、風邪をうつしてはいけないと思って
行かなかったのも必然、そんな感じです。
なぜなら、その患者さんはちゃんと
わかって下さる、そんな気がするからです。
そして、また会えると信じています。
死ぬことをとても怖がっていたけれど、
あの夢の中の彼女は、普通に優しい笑顔で
深い水を怖がる私を、むしろ安心させてくれていました。
「大丈夫、大丈夫」と。
(私は40年後くらいに、そちらへ行く予定ですが、
そちらは、時間の感覚がないといいますから
あなたにとっては、ほんの4時間後くらいだと
思います。
そちらのことをいろいろ案内して下さいね。
美しい公園や、山々や、海や川や・・・
そちらでのあなたの体験をたっぷり聞かせて下さい。
今度は私がサポートしていただく番です。
よろしくお願いいたします。
またお会いできることを本当に楽しみにしています。)

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当日申込みは空きがあれば受け付けます。
その場合は必ず電話連絡をお願いします。

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この記事を書いた人

福井てるこ

20代はプロの舞台俳優として全国を回り、33歳から鍼灸の道に入る。